入院生活②
娘が元気を取り戻していく姿を見ていると私は安心感に包まれて、これから先どんな日々が待ってるかなんて考えもしませんでした。
コンコン…ノックの音。
元気を取り戻していくといっても、まだ本調子には程遠く、腫れぼったい目も顔色もいまいちで
まだ2歳になったばかりで会話もままならない娘との時間は、とても長く こうしてノックの音がして
誰かが来てくれるとホッとしていました。
主治医と看護師さんです。
主治医が「今日からインスリン注射を使っていきます。食前に測定器で血糖値を測定してください。」
と言い看護師さんからインスリン注射の説明と
血糖値測定器の使い方。
消毒綿の使い方。使用済み針の捨て方など 当たり前のように 淡々と説明を受け、私も理解することに必死でした。
しかし こんな説明を受けても なんだか頭が真っ白で現実を受け入れられてなくて これから
娘が このインスリン注射と共に生きていくことも深く受け止める事すらできず…
測定器にチップを取り付け、指を消毒し指に針を刺し血をだして血をチップで吸い上げる。
これを食前にすること。そして食前血糖値を記録する✏︎
それからペン型インスリンを消毒。針を取り付け
2単位で空打ち。そしてまた2単位に合わせ
娘のお腹をつまみ、インスリンを打つ。刺して10秒待つ。(この頃は2単位の固定打ち)
食後2時間経過したら、食後血糖値を測る。
そして記録。(この頃は高血糖でも追加打ちの指導は無し。)ここで60以下であればブドウ糖を摂取させる。
そして寝る前に測定。
朝イチ測定。記録。基礎インスリン(トレシーバ)を打つ。
このように主治医と看護師さんに言われた通りに
慣れない手つきで こなしていました。
娘の病気を受け入れるとか受け入れられないとか
そんな事を考える余裕すらないままに
時間だけが過ぎていくのでした。
辛いとかショックとか…そんな感情もないままに。。。