1型糖尿病発症1ヶ月の頃

娘が1型糖尿病を発症して1ヶ月が経った頃の話です。

当時、息子は剣道を習っており夕方から21時頃まで稽古のため学校から帰宅すると稽古前に軽食を摂るのが日課でした。

この頃、食べ物に対して神経質になりすぎていた私は息子に申し訳ないと思いながらも娘に見つからないよう、隠れるようにコソコソと軽食を摂らせていました。

しかし、このままじゃ息子も気の毒だし

何より ずっとこんな生活ができるわけもないので

ある日、息子に「こっちで食べていいよ!」と

娘の目に入る場所で食べさせてみる事にしました。

 

まだ退院して数週間。

血糖値管理にも慣れておらず、内心できることなら

あんまり食べないでほしい(娘が)と思っていました。

そんな時、もし息子が食べてる物を欲しがったらどうしよう。。。◯◯ちゃんも食べたい!なんて言い出したらどうしよう。と…

 

娘は兄の食べてる横に ちょこんと座り

兄が食べる様子を ずっと見ています。

その時、娘が私に発した言葉は

「見てるだけ☺︎分かってる〜☺︎」

でした。

まだ当時2歳3ヶ月。

見てるだけ。分かってる。

娘が どんな気持ちで その言葉を発したのかは分かりません。もしかしたら深い意味なんてなかったのかもしれません。

でも、なんだか すごく切なくて私は 密かに涙した事を今でも昨日の事のように覚えています。

 

2歳の子が兄の食べてる美味しそうな食べ物を見て

欲しがる事もなく、見てるだけ。って言いますか⁈

2歳の子が 分かってる。って…今 思い返しても とても切ないです。

 

この頃からだったと思います。私が開き直ってきたのは…

もう、変に我慢はさせない。

1型でない子と同じように 小さい子らしく育てようと。。。

それまでは オヤツすら補食以外では与えていなかったのですから。

今、考えたら酷い母親ですよね。

自分の事しか考えていない酷い母親でした。

血糖値管理が上手く出来ないから オヤツも間食もさせない。なんて子供には酷すぎますよね。

 

確かに、それを許すと小さければ小さいほど血糖値管理は大変にもなるし乱れます。

だけど、無駄に我慢させる事は 2歳の娘に

「分かってる」という言葉を言わせるまでにしてしまってた。

この頃から 少しずつ私の気持ちにも変化が出始め

1型糖尿病と娘との向き合い方。

目先の事だけを考えずに、長く1型糖尿病と付き合う娘の1型糖尿病への思い、この先 病気を憎まない恨まないためにはどうすれば良いか。

そんな事を日々 考えるようになっていきました。f:id:guchegucheyukari:20201115225440j:image